浮いちゃうんじゃないかな
卒業生に聞きました。
Vol.091 山口さんの場合
Q. | 免許を取りたいと思ったキッカケは? |
ずっと取りたいとは思ってたんですけど。高校卒業するタイミングで行けなくて、大学に入ってしまってからはアルバイトのほうにも夢中になっちゃったりして、なんかズルズル、ズルズルと…。
このまま免許取らないままだとマズイので、大学四年になって就職活動が終わってから取ろうと決めて。 ちょうど夏休みが終わったタイミングで急いで駆け込みました(笑。 |
Q. | 昭和自動車学校を選んだ理由は? |
以前、このすぐ近所に住んでいたので、元々なじみがあったというのもありますし、私の姉がここの卒業生だったので。 あと、母も、ここへ移転する前だったと思うんですけど、昭和自動車学校の卒業生です。 なので、(自分も免許を取る時は)あそこに通うんだろうな、みたいなイメージを昔から持ってました。 |
Q. | 『自動車学校』はイメージと違いました? |
入校してみるまでは、本当に「どんなとこなんだろう?」 「あの建物の中で何やってるんだろう?」と思っていて─ | |
─ | …と、言いますと? |
運転のほうの教習はなんとなく想像つくんですけど、「学科って…何?」「学科って何やるんだろう?」と、ずっと思ってたんです。 | |
─ | 実際はいかがでした? |
(高校・大学のような)学校の授業を受けるみたいに指導者の方がいろいろ教えてくれて。テキストもちゃんとあって、高校とかの教科書みたいに赤線を引いたりして。 こういう感じなんだぁ、と思いました。 …といっても、運転の免許なので、やっぱり…それなりに厳しく指導はされるのかな…と。覚悟はしてたんですけど、拍子抜けするぐらい、なごやかな雰囲気で。ちぢこまることもなく。 ビシビシいかれたらどうしよう、とか、合わなかったらどうしようと思いながら入校するじゃないですか、やっぱり(笑。 そういうピリピリした雰囲気が全然なかったので。良かったです。 | |
─ | 他に心配だった点は? |
あとは、他に(教習生の)知り合いもいなかったので、一人きりで高校生の中に混じって、浮いちゃうんじゃないかな、という心配はありました。 | |
─ | 実際、いかがでした? |
10~11月で、高校生がまだそんなにいなかったです(笑。 あと、指導員の方がよく話しかけてくださったりとかしてたので、 一人で通う不安とかドキドキは、すぐにどっかいきました。 |
S字とクランクは最後まで…
Q. | 初めての実車は? |
「え?もう乗るの?」と思って。そっちの驚きのほうが大きかったです。 こんな…車の仕組みもよく分からないまま…まだ1コ2コしか学科受けてないのに、と。 私はてっきり学科を全部バーッと受けてから、乗り方とかいろいろ知識をつけて、それが終わってから乗るのかなと思ってたので(笑。 | |
─ | 実車で不安だったのは? |
なんでしょう、あの原簿に毎回チェック(教習原簿に指導員が書き込む)とかしてもらうじゃないですか。 あれを見てても、順調にいってるのかそうじゃないのかが自分では判断できない…というか。一緒に通ってる人がいれば「私と同じだ」とか「ちょっと遅れてるな」とか比べることで進み具合が分かると思うんですけど。一人だとそういう─ | |
─ | 比べる対象がなく、ものさしがない、と? |
そうなんです。「普通はこんな感じ」を知らないので。 原簿を見ながら、「これ、ホントに12時間で終わるのかな…」と思いながらやってました(笑。 | |
─ | なるほど。では、苦手だったのは? |
S字とクランクです。S字とクランクは最後のほうまでなかなか原簿にチェックがもらえなくて。 しかも、そのクランクで脱輪しちゃって、私、修了検定で1回落ちてるんです。 なので、一番そこが苦戦したと思います。 | |
─ | では、S字よりもクランクのほうが─ |
はい。クランクのほうが苦手でした。 最初、S字に行った時はすごい難しいなーと思ったんですけど、 クランクをやってみたら意外とクランクの方が難しいなあ…と思って。 ただ、私、検定に落ちた時もそうだったんですけど…クランクそのものは上手くいくんです。けど、達成感からか何なのか、早く曲がりたいと思ってしまって、ハンドルを戻さずにそのまま左折してしまって、(出口の手前で)脱輪するんですよ。 | |
─ | せっかく難所を切り抜けたのに─ |
(クランクから)すぐに抜けようという意識が強すぎるのか、それを本番の検定でもやってしまって。ハンドルを戻さずに進んで、脱輪…という。 | |
─ | それは、どうやって克服を? |
教習中も、S字・クランクは苦手だったこともあって、何回もやらせてもらえてたので、自分なりに「 この辺でハンドル切ったらいいのか」とかタイミングもつかめて、分かるようになってきたんですけど。 でも、検定で1回落ちてみて、「最後まで確認しなきゃ」「ちゃんとハンドル戻さなきゃ」という意識が強くなりました。 | |
─ | 技術よりも、意識の問題ですか? |
いえ、でも、検定で落ちた時に、検定員さんから脱輪の話をされたんですけど、「ただ試験に落ちちゃった…ではなく、これがもし一般道だったら事故につながっちゃうからね。やっぱり脱輪する前に、自分で気づけたらいいね」というお話があって。 『事故』というのを聞いて、これはただの試験中の失敗じゃないんだ…と怖くなって、ハンドル戻さなきゃ!と強く思いました。 | |
─ | ちなみに…今見てみると、2回目の修了検定もまた同じ検定員です。 |
そうなんです。「あ、また同じ方だ…」と思いました。 | |
─ | ごめんなさい、ちょっと笑ってしまったのが、卒業検定も同じ… |
はい(笑。 卒検も同じ検定員さんでした。 |
|
─ | イヤな予感がしませんでした? |
ちょっと、よぎりました(笑。 |
黙っててくれる。
Q. | 一番印象に残ってる指導員は? |
渡辺さん(渡辺渓太)です。 1段階でも2段階でも多く乗っていただいていて、初めての乗車も初めての路上も渡辺さんだった、というのもあるんですけど。 | |
─ | 他の指導員との違いは? |
これは渡辺さんだけに限ったことではないんですけど… | |
─ | はい。 |
いろいろ教えて下さるなかで、教えるというそれだけじゃなくて、ちょっと私が慣れてきたところで黙っててくれる、というか。 | |
─ | 黙っててくれる? |
例えば、路上で(道路の)右に寄りすぎてて、自分で気づいて左寄りに戻すと、「あ。自分で気づきましたね」みたいな。それでも私が気づかなかった時はちゃんと言ってくれるんですけど、 私が気づくのを待ってくれる、というか。もちろん、時と場合にもよるとは思うんですけど。 私が気づいて…その気づけたことを褒めて下さるので。すごい自信になるというか、嬉しいなあと思います。 | |
─ | なるほど。それは嬉しいかも。 |
ずっと言われて…教わってばっかりだと、やっぱり… | |
─ | あー。どうしても、やらされてる感が… |
はい(笑。 渡辺さんはそうではなくて、こちらが慣れてきたら、見守ってくれてる感じ…やらせてくれる感じがあって、私としてはとってもやりやすかったです。 自分も運転ができるようになってきたかな、と実感もできるので。 |
Q. | 失敗談とかありますか? |
2段階のテストなんですけど、順調に合格をしていて。原簿でその点数を見ながら渡辺さんが「すごい調子がイイですねー」なんて褒めて下さってたんですよ。
で、路上で走ってる時に「じゃあ、学科が得意な山口さん、あの標識はどういう意味でしょうか?」と聞かれて、すごい自信満々で答えたら、全然間違ってたんです(笑。
すごい恥ずかしかったんですけど、でも、逆にそれで覚えました(笑。 あの標識は、もう忘れないと思います。 |
声が聞こえてくる。
Q. | では、初めての路上は? |
車に乗って、点検も終わって、さあ出発しましょう!という時にはすっかり固まってしまっていて…。いやぁ…路上に出るのか…と思って。 「大丈夫…?」と渡辺さんに聞かれて。「仮免許持ってるんだから。大丈夫。出るよ」と言われ、「ですよね…」みたいな。 「頑張って仮免取ったんでしょ」「はい。がんばります。行きます」と言って、路上へ行ったんですけど、まず(校舎の北側の)そこの道に出るのすら怖くて。 今まで教習車しかいないところで走ってたので。一般の車がバンバン通ってて、高校生の自転車とかもバンバン通ってるのが、もう怖くて…。 | |
─ | なるほど。 |
道に出るのを躊躇してたら、隣りから「何かあったら、すぐ踏むから。大丈夫だよ」と言っていただいて、なんとか外に出たんですけど。 | |
─ | 初めての一般道は?いかがでした? |
周りの車も怖かったですけど、一番は自転車を飛ばしてる高校生が…本当に怖くて。時間帯も仮免が終わった後の16時ぐらいだったので、高校生がちょうど帰りだす頃だったんですよ。 あと、根方街道に出ても、お散歩のおばあちゃんが歩いてたりして…。 これも私にとっては初の歩行者というか。今まで歩く人と車で遭遇したことがなかったので、場内での練習では。 | |
─ | たしかに。場内で歩く人は皆無です。 |
なので、(自転車や歩行者を)できれば本当に大げさによけて追い越したいんですけど、対向車が来てるとそっちも気にしなきゃいけないし…限られた範囲の中でよけなきゃいけないのが…すごいなんか…自分に圧がかかりました。絶対こんなところでスピードなんか出せないと思って。 | |
─ | そういう時は? 指導員にすぐ聞きます? |
はい。 とりあえず、こう…ブレーキをかけていって、そうすると先生が「今、行こう」とか「ちょっとよけて行こう」とか的確に言ってくださるので。 ただ、最初のほうは言ってくださってたんですよ。私はそれに合わせて走らせてたんですけど。 これが中盤とか後半になってくると、最初に「よけて行こう」とだけ言われて、あとは自分でタイミングも考えてよけて追い越す…に変わって。 でも、その時に「ああいいね、そんぐらいで。いいねいいね。大丈夫だよ」と言ってもらえるので、それで「これでいいんだ!」とか「あ、今ので良かったんだ」と分かるというか。自分でやってみて、それが褒めてもらえると「これでいいんだ!」というふうに思えるので。 (免許取得後の)今、一人で運転するようになって、その頃に教わったことがすごい役立ってます。自転車がいてもわりと冷静に、よける時もすれ違いの時もスムーズにできるようになったかなと思います。 |
|
─ | 運転中に教習のことを思い出します? |
そうですね。一人で運転してると、「そういえばココを通ってた時に言われたな~」とか「ここでこう言われたな」「こんなこと褒めてもらったなー」というのは、ふと思い出します。 車線変更が苦手でなかなかできなかったなあ、とか。 車線変更は目視で…一瞬、前から目をそらすのが怖いんですけど、先生に「スピードを落とさないで(車線変更を)やりたいよね」と言われて、「無理だよ!」と心の中で思ったこととか…思い出します(笑。 あと、私、路上の最後のほうまでずっと「曲がってからすぐ法定速度を確認しようね」と言われていたんですよ。50km/h道路を走っていて、曲がった先の道路が40km/hとかになっても気づかずにそのまま走ってたり…とかあったので。「卒検でやらないようにね」と念押しされて、それを言われすぎて、今、すごい見るようになってます(笑。 | |
─ | 残るものですよね、そういうのって。 |
残ります。 「自分が道路の真ん中」っていう言葉もすごい何回も言われてたので、走ってる時に声が聞こえてくる感じがします(笑。 |
あ、次は私がこうなるんだと…
Q. | では、卒業検定はいかがでした? また同じ検定員で…という話でしたが─ |
はい。 それが、検定員さんも同じだったんですけど、後ろに乗る人が二人とも、落ちた日の修了検定で一緒だった人たちだったんです(笑。 | |
─ | え…? 同じメンバーですか?(笑 |
はい(笑。 | |
─ | そんな偶然が…。 |
たまたまだと思うんですけど、あの日と状況がまったく同じで─ | |
─ | 検定員も同乗者も同じ。同じ顔触れ。 |
そうなんです。負のイメージが…(笑。 それがすごい怖くて。 また、検定って、やっぱり教習の時のなごやかな雰囲気とはまた違うじゃないですか。キリッとした雰囲気で、私も後ろ(後部座席)に乗ってるのにこうなっちゃったりして。 で、しかも、ルームミラーを見ちゃって…。後ろからだと位置的にちょうど、緊張しながら運転してる顔が見えるんです。あ、次は私がこうなるんだと思って、ずっと後ろでソワソワしてました。 |
|
─ | さあ、山口さんの番です。心境は? |
修了検定の時よりかは(運転に)自信があったんですけど。 なんかすごいもう手がブルブル震えてしまって、ハンドルを何回も握り直しました。 | |
─ | 「これはイケた!」と思った瞬間は? |
検定のコースは教習で走ったことがない道を走るんですけど、 そのゴールへつながる道に入る手前あたりで、「あ、こっから道分かる」となった瞬間に「これはたぶん受かってるな」と思いました。 | |
─ | これは合格だ、と。 |
…と、思ったんですけど、
こっちに帰ってきてから、(同乗者の)先に運転したもう一人の方が「私、ダメかも…」と。 フィードバックの時に検定員さんから(注意点を)いろいろ言われたらしくて、「落ちたかも…。落ちたかも…」とおっしゃっていて。 で、結果発表の時、その方と一緒に私も名前を呼ばれたんですよ。 え?と思って。もしかして私も…と、自信が一気に消えました(笑。 で、しかも、その結果発表の前に私、家族LINEに「受かったかも」と送っちゃってたので。 |
|
─ | マズイ(笑。 |
結果、受かってて良かったです(笑。 |
もう一人の山口さん。
Q. | では、最後に。嬉しかったことは? |
10年ぐらい前になるんですけど、姉がここへ通ってるときに、当時、伊藤さん(伊藤剛)にすごくお世話になっていて。伊藤さんが姉のことを覚えててくれたのが嬉しかったです。 最初は「お姉ちゃんって…あの山口さん?」と言われて、二人で盛り上がったんですけど、でもなんか伊藤さんと話がかみ合わなくて「…あれ?」って。 どうも同じ時期にもう一人、山口さんが通ってたらしくて、伊藤さんが「あ。ゴメン、ゴメン、ゴメン。もう一人の山口さんの話をしてた」と(笑。 でも、そのあと、ちゃんと思い出してくれたので。良かったです(笑。 |
Vol.091 山口さんの場合
車種 |
普通車(AT) | |
プラン名
|
通常 | |
スタート日
|
09月19日 | |
卒業日
|
11月29日 | |
通学した日数
|
24日 |
入校時の お支払い |
その都度 お支払い |
追加 料金 |
教習料金(学科&技能) | 223,560 円 | ||
入学金&諸経費 | 49,670 円 | ||
検定料金(修了&卒業) | 10,800 円 | ||
家族割引 | - 5,000 円 | ||
仮免許受験料 | 1回 | 1,700 円 | |
仮免許証交付手数料 | 1,150 円 | ||
キャンセル料金 | 0回 | 0 円 | |
再検定料金(修了) | 1回 | 5,400 円 | |
検定補修料金 | 1回 | 5,400 円 | |
合計 | 292,680 円 (税込) |
※卒業までの日数や規定時間を越えた追加料金には個人差があります。また、料金も消費税の増税前であるため、現在の料金とは若干異なります。ご了承ください。